
「草刈りに時間を取られて、本来の農作業が進まない」
農地を管理されている方から、毎年同じご相談をいただきます。
草刈りをする人がいない。
自分でやるには、体力がもたない。
外注すれば、毎年費用が出ていく。
そして雑草は、作物の都合を待ってくれません。

草刈りロボットは、刈払機の代わりにはなりません。
農地の条件によっては、はっきり「向いていません」とお答えします。
そのうえで、どんな農地なら効果が出るのかをお伝えします。
この記事でわかること
・草刈りロボットが農地で使える場所と、使えない場所
・刈払機や外注と比べて、何が違うのか
・本体価格と、費用をどう考えるか
・農地特有の注意点(ぬかるみ、畦、電気柵など)
結論から言えば、向くのは「毎年必ず刈るが、作物を作っていない平坦な土地」です。
まず、和同産業の製品であることをお伝えします

クロノスは、和同産業株式会社(WADO)が製造している草刈りロボットです。
除雪機や草刈機を長年つくってきた、岩手県の農機メーカーです。
農機具をお使いの方なら、社名をご存じかもしれません。
家電メーカーの新規事業ではなく、農業機械の会社がつくった機械です。
私たち大成物産は、その販売代理店として、導入前の判断から設置、その後の運用までをお手伝いしています。

どこの誰がつくった機械なのかを、最初にお伝えしておきたいと思いました。
農地の雑草管理が、人手不足で回らなくなる理由
草刈りは、収益を生まない作業です
農地の草刈りは、体力を使う作業です。
夏場は気温が高く、刈払機を長時間使えば疲労も熱中症のリスクも高まります。
しかも、草刈りをしても収穫量は増えません。
やらなければ問題が起きるが、やっても収入にならない。
この構造が、草刈りを後回しにさせ、結果として伸びきってから大変な作業になる原因です。
栽培をやめても、管理する土地は残る
後継者がいない農家では、栽培面積を縮小しても、管理しなければならない農地が残ります。
作物を作っていない土地でも、雑草を放置すれば景観の悪化や害虫の発生につながります。
収益に直結しないのに、管理だけは続けなければならない。ここが最も負担の大きい部分です。
外注もアルバイトも、安定した解決にならない
草刈りを外注すれば一時的には楽になりますが、毎年、年数回の費用が発生します。
繁忙期は依頼が集中し、希望する時期に作業してもらえないこともあります。
そして、業者自体も人手不足です。単価は上がり続けています。
地域の方やアルバイトに頼む方法もありますが、人材確保そのものが難しい地域では、続く方法にはなりません。
雑草を放置すると起こりやすい問題
・害虫や病害の発生リスクが高まる
・隣地や道路にはみ出して苦情につながる
・農道や作業スペースが使いにくくなる
・種が飛んで、周囲の圃場に広がる
・一度伸びすぎると、次の草刈りがさらに大変になる
刈払機があるのに、なぜロボットなのか
ここが一番の疑問だと思います。
刈払機なら数万円で買えます。
クロノスは本体だけで税込約440,000円です。
同じ「草を刈る機械」として比べれば、価格差は説明できません。
違いは、刈る能力ではなく「人が現場にいなくても進むこと」です。
刈払機とロボットは、役割が違います
刈払機 → 伸びた草を刈る。狭い場所、斜面、際の処理に強い。ただし人が動く必要がある
クロノス → 伸びる前の草を刈り続ける。平坦な広い面に強い。人が現場にいなくても進む
どちらかを選ぶ機械ではありません。刈払機で刈る面積を減らすための機械です。
収穫や出荷をしている間に、草刈りが進む
農繁期は、草が最も伸びる時期と重なります。
選果や出荷をしている間に、休耕地の草刈りが進んでいる。この分業ができるかどうかが、限られた人手では大きな差になります。
体への負担が減る
刈払機を使った作業は、腰、肩、腕に負担がかかります。
広い農地や休耕地では、作業時間も長くなります。
草刈り作業がゼロになるわけではありませんが、日常的な下草管理を任せられれば、身体的な負担は確実に軽くなります。
離れた農地の様子が、スマートフォンでわかる
専用アプリで稼働状況を確認できます。
離れた圃場や休耕地の様子を見るためだけに、軽トラを出す必要がなくなります。
農地で使えない場所を、正直に書きます

農地は、太陽光発電所や工場敷地よりも条件が複雑です。
ここを飛ばした提案は、現場で機能しません。
クロノスが対応できない場所・条件
・法面、急傾斜地(棚田の畦や土手は対応外です)
・ぬかるむ場所(水田周りは、地面が乾いている範囲に限られます)
・畦、用水路の際、段差のある境界
・石が多い場所、切り株、伐根跡
・草丈が伸びきった状態からの運用開始
・電源が確保できない場所(太陽光パネルKITでの運用は要相談)
さらに、面積の上限があります。
1台の対応面積は約3,000㎡です。
複数の圃場に分散している場合、1台では回りきれません。
果樹園について
果樹園の樹間や棚下は、条件が合えば有力な使い道です。
ただし、根の張り出し、落果、地面の不整形、支柱の位置によっては走行できません。
樹種や仕立て方によって条件が大きく変わるため、写真か現地確認なしに判断はできません。
電気柵がある場合
獣害対策で電気柵を設置されている農地は少なくありません。
柵の位置とエリアワイヤーの敷設ルートが干渉しないか、事前に確認が必要です。
これは現地を見ないと判断できない項目です。

ですが、農地は一枚ごとに条件が違います。
一枚でも条件が合う土地があれば、そこから始める価値はあります。
クロノスが向いている農地

最も向いているのは、休耕地・遊休農地です。
理由は3つあります。
作物がないので、エリア設定が単純になる。
毎年必ず刈らなければならない。
そして、収益を生まないので、作業時間をかけたくない土地である。
つまり、「刈らないと困るが、刈っても得にならない土地」がロボットに最も適しています。
向いている農地の条件
休耕地・遊休農地 → 最も適しています。作物がなく、平坦であれば有力です
畑地や露地圃場の周辺、農道沿い → 平坦で、作物エリアと分けられる範囲
果樹園の樹間・棚下 → 条件次第。地面が平らで支柱と干渉しない場合
ハウス周辺、作業場まわり → 平坦で、毎年草が伸びる範囲
共通しているのは「平坦」「作物がない」「毎年刈る」の3条件です。
費用は「時間」で考えてください
金額だけを見れば、安い買い物ではありません。
本体が税込約440,000円、充電ステーションセットが税込約143,000円です。
そのうえで、判断の材料をお伝えします。
ステップ1:草刈りに使っている時間を出す
1回あたりの作業時間 × 年間の回数 × 何年続けるか
外注している場合は、1回の費用 × 年間の回数で計算してください。
ステップ2:ロボットに任せられる範囲を出す
平坦で作物がないエリアが、全体のどれくらいを占めるか確認します。
ステップ3:置き換わる分を計算する
その範囲にかけていた時間や外注費が、削減できる分です。
その削減分の何年分が導入費用に相当するか。それが回収年数です。
外注している方は、金額で比較できます。
自分で刈っている方は、その時間を農作業に回した場合の価値、あるいは休息に回した場合の価値で考えてください。
※ 上記の他に、エリアワイヤーの敷設費用、設置作業費、電気代、刃の交換などの維持費が発生します。
正確な金額はお見積もりでご確認ください。
回収が見込めない場合
年に1回しか刈らない農地、面積の小さい土地では、回収に時間がかかりすぎます。
その場合、私たちはロボットの導入をおすすめしません。
大成物産は、雑草・つる植物対策の専門会社です。
防草シート、コーティング材、つる植物対策製品も扱っています。
ロボットが合わなければ、別の方法をご提案します。
「今のまま刈り続けるのが一番安いです」とお伝えすることもあります。

合わない機械を売って、納屋に置かれることになれば、私たちの信用がなくなります。
だから、断るときははっきり断ります。
買ったあとに、納屋の置き物にしないために
高い機械を買ったが、数年後には使っていない。
農機具では、珍しくない話です。
草刈りロボットも、設置しただけでは効果が続きません。
導入後に起こりうること
・エリアワイヤーが断線し、走行範囲がずれる
・刈高さの設定が合わず、刈り残しが出る
・季節によって草の伸び方が変わり、稼働時間の見直しが必要になる
・刃が摩耗して切れ味が落ちる
どれも大きな故障ではありません。
ただ、放置すると「思ったより刈れていない」という不満になります。
私たちは、設置して引き渡して終わりにはしません。
運用が安定するまでの設定調整、消耗品の手配、不具合時の対応まで含めてお付き合いします。
製造元が和同産業であることも、この点では意味があります。
農機メーカーの製品なので、部品や修理の体制が想定されています。
クロノスの主な仕様
| 最大作業領域 | 約3,000㎡ |
|---|---|
| 刈幅 | 300mm |
| 刈高さ | 30〜70mm(無段階調整) |
| 連続稼働時間 | 約1時間 |
| 充電時間 | 約1時間 |
| 電源 | AC100V(家庭用コンセント対応) |
| 本体価格 | 税込 約440,000円 |
| 充電ステーションセット | 税込 約143,000円 |
| 製造 | 和同産業株式会社(WADO) |
| 販売代理 | 株式会社大成物産 |
※ 価格は変更される場合があります。
エリアワイヤーの敷設費用、設置作業費、農地条件による追加費用は別途となります。
ご相談からお見積もりまでの流れ
1.農地の様子をお知らせください
スマートフォンで撮った農地の写真が数枚あれば、判断できることが多くあります。
面積は「だいたいこのくらい」で構いません。
お電話でも、フォームからでも受け付けています。
2.使える農地かどうかをご連絡
いただいた情報から、クロノスが機能する農地かどうかを確認します。
難しいと判断した場合は、その理由と、別の対策をお伝えします。
3.必要に応じて現地確認
傾斜、ぬかるみ、畦の位置、電気柵、電源の位置を実際に確認します。
写真だけでは判断できない項目が農地には多いため、この工程が重要になります。
4.お見積もりのご提示
本体、充電ステーション、エリアワイヤー敷設、設置費用を含めた総額をお出しします。
見積もりを見てから、じっくりご検討いただいて構いません。
※ 上記は一般的な流れです。
農地の状況によって手順が前後する場合があります。
お手元にあると話が早い情報
・草刈りしたい範囲のおおよその広さ
・平坦か、傾斜や段差があるか
・作物を作っている土地か、休耕地か
・雨のあとにぬかるむ場所があるか
・近くに電源(家庭用コンセント)を取れる場所があるか
・電気柵や支柱、用水路の位置
・現在の草刈り方法(自分で刈っている/外注している)と、年間の回数
すべて揃っていなくても構いません。
わかる範囲でお知らせください。
よくあるご質問
Q. 相談したあと、営業の連絡が続きませんか
ご相談いただいた内容にお答えするのが役割です。
導入を見送られた場合、こちらから繰り返しご連絡することはありません。
「まず話を聞いてみたい」という段階でご連絡いただいて構いません。
Q. 機械の操作が苦手ですが、扱えますか
初回のエリアワイヤー設置と初期設定は、私たちが対応します。
日常の運用は、本体の操作またはスマートフォンのアプリで行います。
設定が終われば、基本的には動かし続けるだけです。難しい操作は必要ありません。
Q. 水田の周りでも使えますか
畦や、ぬかるむ場所には対応できません。
地面が乾いている農道沿いや、平坦な管理エリアに限られます。
現地の状況によって判断が変わるため、確認が必要です。
Q. 果樹園で使えますか
樹間や棚下で活用できる場合があります。
ただし、根の張り出し、落果、支柱の位置によっては走行できません。
樹種と仕立て方によって大きく変わるため、写真か現地確認をおすすめします。
Q. 複数の農地で使えますか
農地ごとに設置条件を満たせば、複数台での運用が可能です。
ただし台数が増えれば費用も増えます。
まずは一番条件のよい農地1枚から始める進め方が現実的です。
Q. 作物の近くでも使えますか
エリアワイヤーで走行範囲を設定するため、作物エリアを避けた範囲を作れます。
圃場の形状や作物の配置によって向き不向きがあるため、事前の確認が必要です。
Q. 電気柵があっても使えますか
柵の位置とエリアワイヤーの敷設ルートを確認する必要があります。
現地を見ないと判断できない項目です。
設置状況をお知らせください。
Q. 電源がない農地でも使えますか
通常は家庭用コンセントを使用します。
太陽光パネルKITによる運用を検討できる場合があります。
Q. 故障したときはどうなりますか
保証内容とアフター対応は、契約内容によって異なります。
製造元が和同産業のため、農機として部品や修理の体制が想定されています。
詳しくは、お見積もり時にご説明します。
Q. 草が伸びきっていても使えますか
最初に草丈を下げてから運用を始める必要があります。
クロノスは、伸びた草を刈る機械ではなく、伸びにくい状態を保つ機械です。
Q. まだ買うと決めていませんが、相談してもいいですか
問題ありません。
「うちの農地で使えるのか知りたい」という段階のご相談を、日常的にお受けしています。
草刈りの時間を、農作業に戻すために

農地の雑草管理は、毎年必ず必要になる作業です。
しかし、高齢化と後継者不足のなかで、これまで通り人の手だけで続けることは難しくなっています。
ロボットは、刈払機の代わりではありません。
刈払機を持つ時間を減らすための機械です。
平坦で、作物がなく、毎年必ず刈らなければならない土地。
そういう一枚があるかどうかが、判断のすべてです。
そして、条件が合わなければ、合わないとお伝えします。
その代わり、合わなかったときの次の一手も、私たちは持っています。
「うちの農地で使える?」の一言からで結構です
大成物産では、農地の広さ、形状、ぬかるみ、電源環境を確認しながら、クロノスが使えるかどうかをご案内しています。
・草刈りの人手が足りない
・体力的に刈払機作業がきつくなってきた
・休耕地の管理だけで毎年時間を取られている
・外注費と比べて検討したい
・自分の農地で使えるのか、まず知りたい
農地の写真を数枚お送りいただくだけの、簡易のご相談も承っています。
お見積もりは無料です。
条件が合わない場合は、その理由と、別の対策をお伝えします。


