

夏が近づくたびに始まる、フェンスへのツタ絡まりの除去作業。炎天下での重労働、翌年にはまたゼロからやり直し——そのループが当たり前になっていませんか。ツタ対策は「絡まってから除去する」だけが答えではないかもしれません。この記事では、太陽光発電所のフェンスにツタが絡まることで生じるリスクと、予防という視点からの対処法をご紹介します。
太陽光発電所のフェンスにツタが絡まる「本当のリスク」

ツタがフェンスに絡まること自体は、一見すると見た目の問題のように思えます。しかし実際には、発電所の運営に直結する複数のリスクが潜んでいます。
フェンス倒壊のリスク
ツタやツルがフェンスのメッシュ部分に密生すると、葉が重なり合って風の抵抗を大きく受ける状態になります。台風や強風の際にはフェンスごと倒れるケースも報告されており、近隣への損害や設備への直接的な被害につながる可能性があります。セキュリティ設備としての機能を失うという点でも、見過ごせないリスクです。
パワーコンディショナーへの侵入リスク

フェンスを越えたツルが架台を伝い、パワーコンディショナー(パワコン)の通気口や隙間に入り込むケースもあります。パワコンは発電システムの中核を担う機器であり、植物の侵入による過熱や故障は、修理・交換費用だけでなく発電停止期間中の損失も伴います。
点検・巡回コストの増大
ツタが繁茂したフェンス周辺は目視による確認が難しくなり、異常の発見が遅れることがあります。また、伸びてから除去するという対応を毎年繰り返すことで、除草・撤去の費用が積み重なっていきます。「毎年かかるコスト」として慣れてしまいがちですが、長期的に見ると決して小さな負担ではないでしょう。

毎年繰り返す「従来のツタ対策」が根本解決にならない理由

これまで行われてきたツタ対策の多くは、生えてきたツタへの「後処理」です。それぞれの限界を整理しておきましょう。
人力による除去作業
フェンスに絡まったツタを手作業で剥がすのは、夏場の炎天下では体への負担が大きく、作業員の確保も容易ではありません。また、根を残したまま地上部だけを除去しても、翌シーズンには再び同じ状況になることがほとんどです。労力をかけても、問題が解決するわけではない点が課題です。
除草剤の散布

根まで枯らすタイプの除草剤もありますが、隣接する農地への影響、雨による成分の流出、枯れた後の処理など、副次的な手間が生じます。また、広範囲への継続的な使用は、環境面からも慎重な判断が必要です。

もし、来年からその除去作業がほとんど不要になるとしたら——少しだけ、想像してみてください。
カラマンコート(アイビーガード)とは

「アイビーガード カラマンコート」は、ヨツギ株式会社が製造する防ツル専用の塗料で、株式会社大成物産が販売しています。フェンスや支柱・壁面に塗布することで、ツタ・ツル植物が忌避する成分が作用し、植物が絡まりにくい状態を維持します。
仕組みについて
カラマンコートには、ツタやツル植物が本能的に避けようとする成分が配合されています。塗布面にツルの先端(成長点)が触れると忌避反応が起き、その場所には絡まらなくなるという仕組みです。除草剤のように植物を枯らすものではなく、あくまでも「近づけない」ための塗料です。
主な特徴

茶透明色で視認性を損なわない:
塗料は茶透明色のため、フェンスに塗布しても見た目の変化はほとんどありません。発電所のセキュリティ上、外部からの視認性を保てる点は実用的といえるでしょう。
刷毛・ローラーで施工できる:
特別な機械や専門業者は必要ありません。通常の塗装と同じ要領で作業できます。指触乾燥は約8分、完全乾燥は約30分(常温時)が目安です。施工当日のうちに次の作業へ移れることが多いでしょう。
フェンス・支柱・壁など幅広く対応:
メッシュフェンスをはじめ、コンクリート壁や支柱など、さまざまな箇所に塗布できます。ただし、塩化ビニルやゴム素材への使用はできませんのでご注意ください。
効果の持続期間について:
使用環境により異なりますが、目安として約3年間の忌避効果が期待されています。2024年4月時点で4年目の効果持続が確認されており、記録は更新中です。とはいえ、1年ごとの定期点検を推奨しています。環境によって差が生じる場合もある点はご承知おきください。
製品仕様
| 内容量 | 1.0kg / 4.0kg |
|---|---|
| 色 | 茶透明色 |
| 分類 | 消防法第4類 第一石油類(非水溶性) |
| 製造メーカー | ヨツギ株式会社 |
| 効果持続期間の目安 | 約3年(使用環境により異なります) |
施工方法と注意事項

施工に特別な資格や経験は必要ありません。塗装作業の基本的な流れと同じですので、初めての方でも手順を確認しながら進めていただけるかと思います。
施工手順
施工前の準備
塗布面が濡れている場合はウエスで拭き取り、乾燥していることを確認してください。ゴミや汚れ、古いツタの残骸なども事前に除去しておくと、塗膜が均一になりやすく効果が安定しやすいでしょう。準備といっても、「乾いていて・きれいな面にする」という基本を押さえるだけです。難しく考える必要はありません。
塗布のポイント
地面から約1.5mの高さを目安に塗布してください。ツルは地面付近から這い上がる性質があるため、この範囲をしっかりカバーすることが効果を高めるうえで重要です。約1.5mというのは、脚立なしでも十分に手が届く高さですので、作業の負担は思ったより小さいでしょう。塗布量の目安はフェンスで約10㎡/kg。1kgでそれなりの範囲をカバーできる量感です。
使用前にはよく混ぜてから塗布してください。塗料が固くなった場合はラッカーシンナーで薄めることができますが、薄めすぎると粘度が低下し効果が弱くなる可能性があるためご注意ください。

導入することで期待できること

毎年の除去作業・コストの削減
一度施工することで、約3年間にわたりツタの絡まりを抑制できる可能性があります。毎年繰り返してきた除去作業の工数と費用を、大きく削減できるかもしれません。初期投資はかかりますが、ランニングコストとの比較で検討してみる価値はあるでしょう。
フェンス倒壊・パワコン故障リスクの低減
ツタが絡まらない状態を保つことで、風圧によるフェンス倒壊リスクや、架台を伝ってのパワコン侵入リスクを抑えることにつながります。問題が起きてからの対処と比べると、予防のコストは小さく済むことが多いでしょう。
O&M業務の効率化
ツタ対策に充てていた巡回・除去の工数が減ることで、本来優先すべき設備点検の業務に集中しやすくなります。管理物件数が多い事業者ほど、この変化は感じやすいかもしれません。
こんな方・現場におすすめです

カラマンコートはすでに、鉄道会社や公共インフラ施設など、管理水準の高い現場でも採用されています。本来であれば具体的な施設名をお伝えしてご紹介したいところですが、お客様情報の兼ね合いから詳細を公表することが難しい状況です。その点はご了承いただけますと幸いです。そのような実績を背景に、以下のような方・現場へのご提案を行っています。
このような方・現場におすすめです
- 太陽光発電所のオーナー・管理会社 ── 複数物件のツタ対策コストをまとめて見直したい方
- O&M(運転維持管理)事業者 ── ツタ除去の工数を削減し、点検業務の効率を上げたい方
- フェンス工事・設備施工業者 ── 新設フェンスと同時にツタ予防を提案したい方
- 鉄道・電力・道路などインフラ管理担当者 ── 広範囲のフェンス管理を効率化したい方
- 工場・倉庫・集合住宅の管理担当者 ── 毎年繰り返すツタ除去の手間をなくしたい方
よくあるご質問

Q. すべてのツタ・ツル植物に効きますか?
公式情報によると、一部のツル・ツタ植物には忌避効果が弱い場合があります。対象となる植物の種類によって効果に差が生じることがありますので、不安な場合は事前にご相談ください。
Q. 効果はどのくらい続きますか?
使用環境によって異なりますが、目安として約3年間とされています。2024年4月時点で4年目の効果が確認されているという報告もありますが、環境条件によって差が出ることもあります。1年ごとの定期点検が推奨されています。
Q. 塩化ビニルコーティングのフェンスには使えますか?
塩化ビニルやゴム素材には使用できません。フェンスの素材を事前にご確認のうえ、ご使用ください。
Q. 農地に近い場所でも使えますか?
農地が近接している場所では、成分が流出することで薬害を及ぼす恐れがあります。農地から2m以上離れた箇所でのご使用をお願いしています。
Q. どのくらいの量が必要ですか?
フェンスへの施工では1kgあたり約10㎡が目安です。ただし、フェンスの網目の細かさや塗布膜厚によって変わることがあります。発電所のフェンス延長と高さから必要量をお見積もりすることも可能ですので、お気軽にご相談ください。
まとめ:ツタ対策は「除去」から「予防」へ

太陽光発電所のフェンスに絡まるツタは、放置することでフェンス倒壊・パワコン故障・管理コスト増大という複合的なリスクへとつながります。毎年繰り返す人力除去や除草剤散布では、問題の根本は変わりません。
防ツル塗料「カラマンコート(アイビーガード)」は、一度の施工で約3年間ツタ・ツルの絡まりを抑制することが期待できる、予防型の選択肢です。刷毛やローラーで塗布できるシンプルな施工で、特別な技術や機械は必要ありません。
毎年のツタ除去コストを見直したい方、フェンス倒壊リスクを事前に抑えたい方、O&M業務を効率化したい方——まずは現場の状況をお聞かせください。


